なんとなく腹が痛くなったような気がしなくもないということで学校を無断早退した。
薄っぺらな鞄を持って、裏門を目指す。



「なぁなぁ亮ちゃん、んとこ行かへん?バルくんたちと遊びたーい」
「・・・・・」
「あ、でもさその前にー、マックフルーリー食いたいからマクド寄ってってもええやろ?」



なぜ裏門から出るのかといえば、もちろん堂々と無断早退すなわちサボリを正面きって敢行するのはリスクが高いからやった。体育なんかの授業も校庭で普通にやっとるし。
サボリ常習犯になりつつある俺は、だからこうしてそっと裏門をくぐる。



「・・・っつーかなんでお前まで早退しとんねん」



何故か左隣にアホをくっつけて。



左隣のアホもとい内はぱちくりと目を瞬かせて、「お腹痛そうな亮ちゃんの介護のためやん!」と言った。
・・・看護、な。
そもそもこいつに介護も看護もできるとは思えへんけど。
そもそものそもそも、俺別に腹痛くないけど実際。
「今日はなー、オレオやなくてキットカット気分やねんなー」
「・・・何が?」
「え?だからマックフルーリーやて」
「・・・・・・」
介護はどうした。いや、要らんけど。


















「・・・うまい?」
「うん!いる?一口」
「いらんいらん」
「ほんまに?あーよかったー」
「・・・やりたくないなら聞くなや」



というわけでの家の前に到着した。
「・・・あ?」
玄関扉の隣に停めてある、黒いクロスバイク。のやない。ってかがこんなん乗ってたら似合わなすぎる。そもそもの自転車はありふれた銀色のシティーサイクルで、通学に使ってるから今はない。
内もそれに気付いて「あっれー?」と首をかしげた。
「ピーちゃん来とんの?」
「らしいな」
「大学は?休み?」
「知らんがな」
「っつかピーちゃん何しに来たん?おらんのに」
「お前なんでもそうやって俺に聞くな俺かて知らんから」
「あーごめんごめん、まぁええか行けばわかるよな!ごめーんくーださーーーい!!」
・・・相変わらずのこの切り換えの速さには感服する。



「てゆーか勝手にお邪魔しまーす!」



・・・・・・でも見習いたくはないわな、やっぱり。









(09/15)