「亮がね、許可してくれたんだよ!」
「ウソ!ほんまに?」
「うん、ちゃんと教わって頑張れって言ってくれた!」
「あらら、むしろ意外やったわ。絶対あかんって言われると思っとった」
「そこまで狭くないでしょ心ー。え、ほんとに教えてくれる?なら頑張るよ?」
「いや、そんなん全然教えたるよ!まぁ教えられるレベルとは俺も違うと思うけど」
「でもあたしに比べたらもう王様だもん!」
「王様ですか」
「神様は松岡くんなの!」
「あぁそういう・・・まぁ納得できる感じやな。じゃあやってみますか?」
「わーい!」
「今日はこのたっちょんスティックを貸してあげます」
「ありがとーございます!」
「じゃあ持ち方からですね。はい持って」
「んーとね、こう?」
「あ、そう来る?そっちかぁーレギュラーグリップ・・・」
「だって小学校の鼓笛隊の太鼓の子がこうやって持ってたから。えんぴつっぽく持ってさ、こうやって」
「それも間違いちゃうねんけど、まぁ叩きやすくてポピュラーな方にすると逆ですよ。こっちをマッチドグリップといいますが別に名前はええわな。親指と人差し指で持ってみて」
「はい」
「もうちょい上」
「はい」
「上すぎ。スティックの尻が手首ぶつかってまうやろ、痛いやん」
「絶妙だなぁ」
「たぶん微妙って言いたいんかな。・・・せやなぁだいたい、ちょっとごめんな」
「・・・」
「・・・この、へん。」
「・・・・・・」
「つーかちゃん手ぇちっちゃいな。今びっくりしたわ俺、すっぽり隠れてまうやんか俺の手で」
「・・・え、あ、うん、ちっちゃいの、そうちっちゃくってね!手もね!」
「・・・つーか顔赤っ」
「照れたんだよ!」
「ベッドシーンまでしたのに、なんで今更手が重なっただけで照れるん?」
「わかりません!」
「あは!まぁ、握る場所はだいたいこのへんな。じゃあスネアから叩いてみましょー」
「え、いきなり叩いていいんですか?」
「大丈夫大丈夫。はいここ座って」
「・・・たっか!椅子たっか!!」
「俺のドラムセットやからねぇ。足落ち着かんかもしれんけど、今んとこ我慢してな」
「はーい」
「このタイコの、だいたい中心部分を叩きます。ちょっと黒ずんどるやろ?ここらへんな」
「ここらへん」
「そうそう、そこがホームポジションになると。んで最初は叩くっていうよりも、スティックをここに落とす感じで、クッと上げて、トンと落とす。」
「おわ鳴った・・・」
「そら鳴るよー叩いたんやから」
「すごいなぁ感動する!」
「もうちょい早く打てるようになったらもっと感動するで」
「へぇー!」
「あー・・・やってみる?」
「無理だよ」
「せやから、こう。後ろからごめんな。俺も一緒にこのスティック持って、早めに叩くから」
「ぎゃあ!」
「ふふ、せやから今更こんなとこで照れんといてくださーい」
「やだ大倉くん絶対楽しんでる!あたしまたからかわれてる!」
「ほら行くよー、せーの!」










(11/13 これ書きながら、え、6+1書いてるの今?って自問した。)