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携帯がポケットの中で歌いだしたのは、学食で早めの昼食をとっている最中のことだった。からのメールだ (この着信音は彼女ひとりのために設定してあるので、ウィンドウを覗くまでもない)。 最近姿を見ることもなければこの着うたが鳴らされることもなく、大学にもたぶん来てないんじゃない?というのは彼女の数少ない女友達の心許ない証言。 「最近ってどんくらいよ」 正面でメンチカツ定食を喰らいながら山下が尋ねる。 「6日!!」 「 6日って」山下は呆れたように呟いた。だから最近って言ったじゃん。 「6日連絡なくて心配するって過保護すぎない?別にお前ら付き合ってるわけでもないしさぁ」 そうだけど。 「あ、今のって禁句だった?ワリ」 いや遅いしね。 「いーんだよ。きっといつかは俺を選んでくれる!だからこうしてメールをくれる!俺はそう信じる!」 希望と願望を叫びながら携帯電話を開けば、彼女の姿。コーヒーに砂糖を落としてるだけの、視線も笑顔もない写真。 「・・・ね、ちょーっと キモい よ? あ、ちゃんがじゃなくてカメがね?」 待ち受け画面を覗き込んだ山下の台詞は無視!これを撮った一ヶ月前のあの日、待ち受けにしてもいー?とブリッコしながら尋ねたらはあっさり頷いたんだから 問 題 ナ シ!
一瞬、思考停止。 だけど動揺はすぐに俺に追いついた。 「やややや山下!どうしようなんだろコレ!!」 「お前がどうしようでなんだろうだよ。何?フラれた?」 「ちっげーし!!」 メールを見せると山下は眉を寄せて「非常事態なんじゃない?」。 「わーかってんだよそんなことは!!」 「わかってんなら電話してみなよ。チャンスチャンス」 電話!!そうかその手があったか!! 1コール、2コール、3コール、4コール・・・・・・・・・・12コール目まで数えたとき、ようやく最愛のひとの声が俺の耳に飛び込んできた。 やばい、それだけで溢れそう。 「も、もしもし!!??」 「・・・・・・はい」 「どうしたのなんなのこのメール!今どこいんの!?」 「うち」 「家!?家でなに」 「何もないの ないんだよ。 ねぇかずや、」 彼女の声は俺を黙らせるのに十分な威力。名前なんて呼ばれたら、幸せすぎて死にそうだ。 「おなかがへって、しにそう」 死にそうなのは彼女だった。
第一目標セブンイレブン (食料買わなきゃ!!!) (02/04 でっかい文字から次へいけます。1ポンドのこうさくと亀が混同!) |