「はい」
「・・・え、惚れた?」
「んなわけない」
「いや正直惚れたんやろお前、誰に惚れたん?俺かバルか」
「・・・え、なんで選択肢に俺入ってへんの?」
「ないもん」
「ないん!?ひど!!」
「誰もないから!安心して食べていい何も気にせずに!黙って食え!」
「・・・あーでも久しぶりやな、ケーキは」
「最後に食べたんそれこそ小学生くらいんときちゃう?ばるの誕生日んとき」
「あーそうかもわからん」
「まぁこれはカップケーキやけどな」
「え、手作り?」
「家庭科の調理実習で」
「へぇーすげぇこんなん作るんやな高校で」
「・・・お前それ家持って帰ってきたん?アホやんクラスの男子がいかにソワソワしとるか知らんやろ」
「知らないそんなの」
「さびしい奴やなぁ」
「ってかあげたもん、もう友達とかに。んで3つ余ったから持って帰ってきただけ」
「・・・誰にあげた?」
「誰って」
「大友とかいうやつやろ!」
「そんな名前の友達いねぇよ」
「あれ違ったか?」
「大倉って子と丸山って子やろ?たしか」
「あぁそうや大倉や!覚えにくい」
「そ、そう?結構覚えやすいタイプの名前やない?」
「・・・あ、あと村上先生にもあげた」
「え、あいつにやったんかお前」
「お前なぁ、深読みされんぞ」
「されねぇよ。村上先生いっぱいもらってたし、どれがあたしからのかもたぶんわかってないよ」
「え、あいつ生徒にモテんの?」
「評判悪くはない」
「うわなんか腹立つわー」
「いや、いやいやいやいやいや。あいつ絶対深読みして勘違いしたで絶っっ対」
「『高校教師』の世界やな、ドラマの」
「考えすぎだろ明らかに。どうしたの」
「今あれの再放送やっとってな、バルくんたち夢中で見とんねん」
「あぁなるほど・・・」
「こうなるとホワイトデーにあいつがどう出てくるかが問題やで」
「これで下手に気合入ったの返されたらもう、完全にあいつ勘違い決定やからな」
「そんなんありえないって・・・勘違いしてんのはあんたらだ」
「あ、隣の内とか亮にもあげたん?そういえば」
「あげてないよ」
「え、あげてないん!?」
「は!?おかしいやんお前、亮はともかく内なんてあんなにお前にぞっこんなんやぞ!?」
「ぞっこんって今時あんた」
「あげへんかったらショックやろ普通に!」
「うーわ最悪こいつ、男の気持ち全然考えてへん!」
「違うんだよ、毎年チョコくれんのは亮なの」
「・・・・・・は?」
「亮がそういうの得意だから、ヒロと私とトモに作ってくれんの」
「・・・見かけと違いすぎるやろ・・・!」
「一気に好感度上がったわ今、あいつの」
「やっぱ男はギャップに弱いねんな」
「男に対してもそうなんかな?」
「ってかあいつ・・・お向かいの山下、絶対喜ばんやろそんなん」
「せや。どうせあの低いテンションで『あぁ、ありがと』で終了やろ」
「そんなことないから普通に喜ぶから」
「ってか山下くんがテンション低いのってバルくんユウくんに対してだけやん」
「そこがまた腹立つよな!」
「そうやねんあいつほんっまに!!」
「こっちから歩み寄ることはないん?」
「あるかボケ!!」
「仲良くなれないんだよなーここは・・・困るわ」
「お前は困らんでええねんほっといたらええねん」
「むしろこのカップケーキ持って遊びに行ったらどう?山下くんち」
「お前はどこまでアホやねん」
「それで仲良くなれると思うか?」
「きっかけになるかもわからんやんか!」
「そんなきっかけいらんわ!!」
「ほんまや、それくらいならこのカップケーキ一気食いするわ!」
「おういけいけ!いけバル一気食いせぇ!!」
「喉つまるからやめなさい!!!」








(カップケーキとか妙につまるんだよね、のどに。三兄弟編以上です!)